『発達障害と呼ばないで』 (幻冬舎新書)の中で岡田尊司氏は、精神科医や心療内科医などの医者は患者をすぐに「発達障害」と診断するが最新研究によると、その多くは真の発達障害ではなく、「愛着障害」にすぎないものが多いのだと述べています。パーソナリティ障害の多くも愛着障害を背景として発症していくとも述べています。
目次
パーソナリティ障害や発達障害と診断される人が増加
発達障害と診断される児童が増えていますが、実際には単なる「愛着障害」の可能性もあるのです。児童のADHDの有病率は6%で、学習障害は10%ともいわれています。発達障害と愛着障害を正しく判別し、それぞれに最適なケアをすることで、症状改善するかもしれません。発達障害の多くは愛着障害、という視点は有益です。発達障害と診断される人の多くは実際には発達障害ではなく、愛着障害であるということなら、改善の余地は大きいのではないでしょうか。愛着障害は、両親の適切な働きかけで、症状が改善します。両親が子どもを認め、長所をのばし、できないことを責めず、適性と個性を理解することで変わります。そして、発達障害そのものでも、診断されてから、両親の働きかけ次第で、症状が消えて、診断から外れていく事例も多いです。
アスペルガー症候群の二割は成人すると診断から外れる
子供の発達障害、特にアスペルガー症候群の多くは成長する過程で、発達のアンバランスが補われていって症状が目立たなくなることも多いです。ですから、発達障害と呼ばずに、非定型発達という呼称にすべきだと専門家も言っているのです。もはや、脳機能や遺伝の問題だけで語られるものではなくなっています。たとえ、その傾向がある子どもでも、適切な愛情を注げば、育て方を個性に応じたものにすれば、すばらしい成長を遂げるのです。これは希望です。親の努力次第でいくらでも変わりうる要素があるということです。一方で大人になって顕著となる大人のADHDは、愛着障害が土台となって大人になってからADHD様の症状が出てくることもわかってきています。ですから愛着障害を癒すための取り組みを重視することは、パーソナリティ障害を癒すことや発達障害を癒すことに役立つということです。
愛着障害を癒し発達障害を改善
愛着障害と発達障害(ADHDやアスペルガー症候群)は強く関連しています。愛着障害の症状が発達障害に重なると症状が悪化します。愛着障害は親子関係の葛藤でおこりますが、子供が発達障害であると、親はその対応に苦慮し、時に子供を放置し、あるいは責め、そのために子供に愛着障害が発症します。それを背景として、さらに情緒不安定性パーソナリティ障害やその他の人格障害が発症したりします。このように発達障害と愛着障害は重なり合うことがあります。アスペルガー症候群の人は、社会的に成功する人も多いですが、愛着障害が重なれば、自己愛性パーソナリティ障害と間違われることもあります。また強迫パーソナリティ障害も、アルペルガー症候群に合併しやすいです。ですから、共感的な子育てを行い、子供のセルフイメージを肯定的にするよう配慮が必要なのです。パーソナリティ障害の改善のために、愛着障害を癒すことは不可欠ということです。
発達障害と愛着障害とパーソナリティ障害は関連
子どもの発達障害は、このような愛情の問題と食事療法の両方が必要です。愛着障害の原因の多くは、親からの心無い言葉、人格を否定するような言葉です。発達障害の子供に愛着障害を起こさないためにも、共感的な子育てをしてください。愛着障害を防止する関わり方は共感的なかかわり方しかありません。子供の気持ちに共感し、寄り添うようにしましょう。発達障害の子どもが変わる食事は、農薬を除去した食事です。ネオニコチノイド系農薬や有機リン系農薬を一切とらせないようにしましょう。これら農薬が脳神経の機能を狂わせて、症状を悪化させてしまいます。ピクノジェノールが発達障害のいろいろな症状を緩和することがわかってきています。これはフランス海岸松という植物の樹皮成分なのです。