悲観的予言という認知のゆがみ

境界性パーソナリティ障害の人はさまざまな認知における歪みを持つことが特徴ですが、そのひとつに、「悲観的予言」があります。これは自分の未来をなんでもかんでも、悲観的に予測するものです。ものごとを悪いほうに悪いほうに考えるのです。チャレンジをしても、きっと失敗するだろうと考えて、失敗を恐れ、行動をしないということが多くなります。感情のままに無謀な行動をすることも多い境界性パーソナリティ障害ですが、少しものを考えさせると、このように悲観的予言のオンパレードになります。これは、もし、失敗したとしても「ほら、やっぱりね」と、自分の予言が正しかったことにして、失敗の責任を逃れようとする心理です。

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境界性パーソナリティ障害の悲観的予言

境界性パーソナリティ障害の人は、自己の価値がとても低く認識されています。自己重要感というものがきわめて低いのです。そのために、失敗を極度に恐れます。その心理が悲観的予言というマイナス思考を誘発しているのです。「どうせ」「でも」「やっぱり」といった否定的な言葉を境界性パーソナリティ障害の人はしばしば口にします。チャレンジをしないための言い訳、失敗したときの言い訳、それが悲観的予言という認知の歪みの正体です。

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