回避性パーソナリティ障害を克服する方法

一説にはすでに300万人にも達したとされる「引きこもり」。この中には回避性パーソナリティ障害が原因の引きこもりがかなりの割合で含まれていると考えられています。回避性パーソナリティ障害があると、困難なことや試練から逃避することを選ぶようになります。その積み重ねの結果、引きこもりになってしまうということです。引きこもりの状態とは、回避性パーソナリティ障害の人の最終的な逃げ場所なのです。

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逃げて引きこもる回避性パーソナリティ障害

回避性パーソナリティ障害があるということは、認知の歪みを抱えているということです。それは「どうせ失敗する」「うまくいくはずがない」「もう無理」といった思考癖です。直面するあらゆる問題に対して、最初からこのようにネガティブな予測を立てて苦しみから逃げようとするのです。これが「悲観的予言」と呼ばれる認知の歪みです。また、過去の失敗を思い出しては、なんでもそれにあてはめて、「また失敗するに決まっている」と決めつけてしまう認知の歪みが「過度の一般化」です。あらゆることに、「失敗する」「うまくいかない」という悪い決めつけをして物事を判断してしまうのです。その結果として、問題から逃げることばかりを選ぶようになります。とりわけ人間関係の苦労から逃げようとするのです。

社会や人と関わることから逃げて苦悩を回避しようとする

この考え方に立脚している限り、新しいことへのチャレンジや、困難への挑戦、自分の許容力を広げていく新しい経験ができません。その結果、いつまでたっても、人間として成長しないので、長所の伸びず、諸能力も成長しないということになります。これでは幸せな人生を送ることはできませんので、引きこもってしまうということです。最初にすべきことは、この思考の枠組みを作り替えることです。それは、人生とは試練を乗り越えて成長してこそ大きな幸せと満足が得られるものだという世界観を育てることです。これには偉人伝の読書をして、先人の足跡を学ぶという地道な学びが大切になります。

「やる気を出せ」より「やる気がなくてもいい」からまず行動

回避性パーソナリティ障害の人は、「やる気が出ない」「がんばれない」といった泣き言のようなつぶやきが多い傾向があります。こうした独り言によってますます自分が縛られてしまいます。言葉は行動の導火線ですから、マイナスの言葉を出せば出すほど、気持ちは萎縮して消極的になるばかりです。かといってプラスの言葉をどんどん出すことも難しいのが回避性パーソナリティ障害の人です。そこで、そんな時は「今はやる気が出なくても大丈夫。行動を起こせば自動的にやる気は生まれてくる」と自分に言い聞かせて、とりあえずの作業を手掛けるようにするとよいのです。たとえば机の上の書類を整理したり、ごみを片づけたり、台所で洗い物をしたりといった行動を始めることが重要です。

回避性パーソナリティを治すには認知の歪みを解消する

セルフトークをプラスに変換する練習をするのです。やる気がなくても、とにかく、動いて何かをするように心がけながら、次にすることは、セルフトーク(つぶやき)をプラスに変えていくことです。「~できない」というつぶやきは、「~できる」に変換して口に出し、「~したい」は「~する」に変換。できる、できるとつぶやく練習をすれば、気持ちが高まり、積極的な行動ができるようになります。スポーツでも「失敗するな」という言葉を聞くと、逆に失敗への恐怖心が出て、気持ちが乱れてしまうものです。ですから「失敗してもいいんだ」と言い聞かせ、目の前のことに全力を尽くすことに意識を集中させる練習をしましょう。あとは周囲の人が勇気づけをして心を支えてあげて、新しい場に旅立てるようにサポートしていくことで回避性パーソナリティ障害の人は少しずつ改善していきます。

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