境界性パーソナリティ障害の人は、人間関係における諸問題が生じると、すぐに人のせいにします。自分が選んで行動しているのにもかかわらず、それさえも人のせいだと決めつけ、他者批判にすり替えます。例えば、恋愛におけるトラブルの場合であれば、恋愛感情を自分が持つにいたったことさえも、相手の仕業だと主張したりします。
境界性パーソナリティ障害は自分を反省するのが大嫌い
言葉たくみにだまされたとか、人の心に入り込むのが上手なあなたのせいで私は間違った方向に進まされたと主張、他者批判に終始します。境界性パーソナリティ障害の人は、自分の言動を的確に反省して改めたり、自己を振り返って向上の糧を求めたりといった成熟した人格の人なら普通にしていることができません。それができるほどに自我が成熟できていないのです。未熟で無力感に満ちた自我しか持たぬ故にすべてを他者のせいにすることで自分を守ろうとするのです。
すべて他人のせいで自分は悪くないと主張
これは人間関係を良好に維持するのに致命的な欠陥となります。なんでも人のせいにして、自分を恥じず、反省もしないという行動様式は成熟した大人のすることではないがゆえに、それは周囲の人の嫌悪感を誘発します。そして、次第に周囲の人が離れていってしまうのです。仲良しの友達を失い、友人知人を失い、愛する恋人や伴侶を失い、大事な人間関係をどんどん破壊してもなお、境界性パーソナリティ障害の人はそれを周囲の人々のせいにして、みずからを反省することから逃げようとします。低すぎる自己価値観と、見捨てられ不安があるため、悪いのはすべて周囲であり、他者であると思い込もうとしていくのです。まわりの人はやがて、付き合いきれなくなって離れていくのです。