境界性パーソナリティ障害は自傷行為を繰り返す

境界性パーソナリティ障害における大きな問題は、自傷行為です。自己破壊行動を繰り返すのが大きな症状の一つであり、それが自傷行為となります。リストカットや眠剤大量摂取などが多いです。自殺企図、希死念慮があるわけですがその背景には強い自己否定があります。また罪悪感を抱える人も多いです。こうした自己否定や罪悪感は、「自分には生きている価値がない」「自分など死んだほうがよい」といった固定観念をつくりあげていきます。そしてリストカットや大量服薬などの自己破壊的行動に走るのです。そして、そこまでいかない場合でも、ふだんから薬物の乱用や大量の飲酒、ヘビースモーカーになるなどの方法で、ゆっくりとそして間接的に自己を傷つけていく行為にのめりこみます。ギャンブル依存やセックス依存、売春、不倫、見境のない性交渉など、自分自身を損壊していく行為にのめりこむのです。万引きや非行なども多いです。

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リストカットや大量服薬の果てに

自分や両親の名誉や社会的信用を失墜させる行為をします。こうした自己破壊的な行動により、罪悪感を麻痺させて、一時的な気分の高揚を得ようとしているのです。しかし結局はさらなる自己嫌悪にさいなまれることになるので、うつ状態になったり、その苦しみゆえに自傷行為にまた走るといった悪循環を繰り返していくのです。この状態の根底には、「自分には生きる価値がない」という固定観念があります。この自己否定の観念は、幼児期の虐待や横暴の被害により、生み出されたものであると同時に、罪悪感をもっていることからできあがっていきます。そして相手の反応をどんどん悪い方に推測し、「見捨てられた」「裏切られた」という思考に陥ります。根底にある「自分は愛される価値のない人間だ」という思い込み、そして「どうせ見捨てられる」という自己否定が解決しない限り、この悪循環が断ち切れないのです。

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