パーソナリティ障害とマインドフルネス

認知行動療法が見直されています。保険診療でも受けられるようになったこの療法で、うつ病やパニック障害などの不安障害が治るとされています。例えば、自分の心を他人事のように眺めるマインドフルネス。これはブッダが二千六百年前の昔に提唱したものと同じです。

スポンサードリンク

マインドフルネスは心を苦悩から解放する

概念としての自己、つまり「自分は○○だ」という思い(セルフイメージ)を手放し、プロセスとしての自己を強化することです。目前の行動、生活の中に、没入して、雑念を手放していくということでもあります。このマインドフルネスを活用することで、うつ病や不安障害が改善することがわかってきています。思考から距離をとり影響力を減らすことがこの方法のポイントです。思考や感情にいつまでも縛られていることで、心の苦痛が生まれますが、それを手放して、淡々と目前の作業の中に埋没することで、否定的な思考や感情を無力化していくのです。

パーソナリティの成熟を促すマインドフルネス認知療法

反復性うつ病患者の治療プログラムとして効果を発揮しています。欧米でも取り入れる医師が増えてきています。その方法の中では、一時的な抑うつ気分とそれに反応してフッと最初に出てくる思考、これを自動思考というのですが、その影響力を減らします。まず、自動操縦状態に気づき、呼吸に意識をむけて、思考や感情から距離をとって、それが心の中の一過性の出来事に過ぎないことを繰り返し観察するのです。自動的にわいてくるネガティブな想念にふりまわされず影響されない訓練をするということです。これと非常に良く似た、心理療法に「ACT」があります。アクセプタンス・コミットメント・セラピー(ACT)のことです。「自己洞察瞑想 療法」(SIMT)とも類似しています。

うつ病や適応障害と診断される人にはパーソナリティ障害が含まれる

精神疾患で受診する人の背景にはパーソナリティ障害や発達障害(ADHDやアスペルガー症候群)を基礎としていて、それが家庭環境や社会的環境のストレスによって、メンタル不全を発症しているといわれています。また、こうしたパーソナリティ障害や発達障害は、典型的ですぐに診断されるレベルには入らない、境界線上にいる微妙なケースも多く、障害があることを自分も周囲も知らないまま、対人関係などで葛藤したり、引きこもったりしていることもしばしばあります。そのようなケースでは、まずは冷静に自己観察がなされ、自分にはパーソナリティ障害の傾向があるとか、発達障害の傾向があるとか、状態の自覚が必要になります。自覚することで、それを改善させようという動機が生まれるからです。

スポンサード リンク

タイプごとに心の育て方の処方箋が認知行動療法

パーソナリティ障害とは未熟な自我のまま成長したものであり、発達障害は種々の原因で脳機能の発達が不十分であるものなので、それぞれの特性をふまえたうえで、長所や得意分野を伸ばしていけば、幸せな人生をおくる道が開けます。未熟なところは意識して育てれば良いのであって、学ぶことでそれが可能です。これは良き理解者、良き医師、カウンセラーの助けがあれば、実現できるのであって、配偶者や親などの家族がその役割を果たす場合もあります。うつ病と認知行動療法のことを知れば知るほど、薬が心の苦しみを救う唯一の道具であると思い込んでいる限り、自然治癒力を十分に発揮することはできないとわかります。抗うつ剤の治療と、運動療法による治療を比べると、うつ病の改善率は、どちらも同じ六割程度でほとんど差がなかったという研究もあります。

薬物療法には副作用という大きな問題がある

本来、人体に入ることのない物質である薬物は、それをまず解毒の臓器である肝臓が分解し、腎臓から尿へ排泄されます。ほとんどの薬物は、肝臓と腎臓に負担をかけています。薬の服用は肝臓や腎臓を痛め、長期的には、健康にマイナスであることは言うまでもないことです。だとすれば、運動療法のほうがよほど効果的であると、言えるのではないでしょうか?運動にはアンチエイジング効果もあります。運動、呼吸、食材、心のあり方(想念の管理)をバランスよく整えれば、薬を使わずとも、心の病気は改善していくのです。うつ病と愛着障害の関連性を知ることは、認知行動療法への理解をも深めます。

愛着障害とパーソナリティ障害

うつ病を発症するパーソナリティ障害の患者の多くは「愛着障害」をかかえているとされています。愛着障害というのは、幼児期の両親、特に母親からの愛情不足が大きいとされ、母親の愛情を十分に受けられない状態が一定期間続くと、愛着障害になります。愛着障害とは対人関係において、過度に依存的になるか、または過度に回避的になるか、そして複合的なタイプか、さまざまにありますが、アダルトチルドレンとよばれるものと重なります。またインナーチャイルド療法にも通じるものがあります。

あわせて読みたい関連記事:

スポンサード リンク