境界性パーソナリティ障害を治すのに薬はいらない

境界性パーソナリティ障害の人は、精神科で、うつ病や双極性障害の診断を受けて、投薬治療を受けている状態にある人も非常に多いです。精神科医は、境界性パーソナリティ障害として取り扱うよりも、うつ病や双極性障害として薬物療法で管理するほうが楽なのです。また、その方が効果があると信じている精神科医が多いです。しかし、決してそんなことはありません。うつ病と診断されてしまう状態になったのは、境界性パーソナリティ障害が原因で心理的なストレスがかかり、それに耐えられないところまでメンタルが病んだからです。そのような状態の時、医師はその部分だけを診断して、うつ病といったり、双極性障害と診断したりします。たしかにそこだけを見ればそのとおりかもしれません。しかし、本当の原因は、境界性パーソナリティ障害のほうにあるのですから、認知の歪みを修正する認知行動療法をはじめとするような心理療法を丁寧に行って時間をかけて患者さんの思考の習慣を改善してあげるのがほんとうの医療のめざす道です。

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薬物投与で人間の精神を支配しようとする精神科医療は危険な道

薬物で脳をコントロールすれば面倒なことを言わなくなるのでそっちに走るというのはあまりにも患者を軽んじているということです。医者はそのほうが楽です。薬でだまらせるなら主治医はその薬を延々と出して患者をあしらっていればいいだけです。でもそれはほんとうの癒し手のする行為ではありませんん。人間のマインドを薬物でコントロールしようとする発想そのものが原理的に根本から間違っていると認めるべきなのです。その発想の行きつく先は、人間をロボットのように支配したりコントロールすることをめざす恐ろしい管理社会であると気が付くべきではないでしょうか。危険人物だから薬で抑え込んで社会を守るというのは確かに正論のようにも聞こえますが、そうした一部の反社会性パーソナリティ障害になってしまった人と、それ以外の境界性パーソナリティ障害や自己愛性パーソナリティ障害や依存性パーソナリティ障害などの人をきちんと区別していくことが重要ではないでしょうか。

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