心の安全基地が人格障害を癒す

境界性パーソナリティ障害や情緒不安定性パーソナリティ障害の改善には、支えてくれる人の存在は不可欠です。親であったり伴侶であったり恋人であったりする支え手がいると、改善する機会がめぐってきます。不安定な愛着つまり愛着障害が根底にあって発症した疾患ですから、不安定な愛着から生まれる自己否定をまず解除する必要があるのです。これは他者との愛着による関係性の中で修復するほかありません。主治医やカウンセラーがその役割の一端を担うことも多くなりますが、親や家族や恋人の存在も非常に大きな要素です。もし、周囲の人もまた不安定な愛着スタイルをもっていれば、互いに消耗し、人間関係が破綻していくことにもなります。少なくとも、患者本人とかかわるとき、支え手は安定した愛着スタイルを維持している必要があります。患者本人にとり、心の安全基地になれるように、まず安心感を与えることがもっとも大切なことです。コロコロ態度を変えず、安定した関係を維持することが大切になります。つまり、「変わらない人」であるべきなのです。


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共倒れにならないために

また、相手に共感的に接することも重要です。わずかな否定的反応でも大きな打撃を受けがちなパーソナリティ障害ですから、本人の立場で気持ちを理解してあげること、気持ちに共感している態度を言動でも示すことが重要です。「そうなんだね」「そうなのね」と、まずは受け止めてあげることです。患者本人から支え手をみるとき、「どんなときも応援してくれる人」という印象を持たれるようにするということです。それが「心の安全基地」の意味なのです。すると愛着の安定化がおこり、自己否定の観念が次第に解除されていくのです。ただし、注意すべきことは、たえずルールや道筋を示し、一定の決まりを定めて、基準を守ることです。ここまでは支えるが、これ以上はかかわれない、という基準を決めて、それをしっかり守ることです。相手の顔色をみたり、相手のコントロール下に組み込まれてしまうと、改善の機会は失われてしまいます。傷つける言葉や挑発があったときに、その攻撃にふりまわされず、言葉の背景にある相手の本心を読み取り、そこにある寂しさや苦しみを受け止めるように対処することが大切です。

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