パーソナリティ障害の認知のゆがみを癒す

自然に認知の歪みを治すことで、パーソナリティ障害は改善していきます。パーソナリティ障害は背景に愛着障害を抱えており、見捨てられ不安、低い自己価値、という認知のゆがみから世界を見ていることが多く、認知療法や認知行動療法などの心理療法でその部分を緩和していけば改善していくのです。

人間関係の受け止め方の歪んだフィルターを解除する認知行動療法

従来の精神科での治療では、ストレスを避けてリラックスしなさいとか、仕事から離れて休職しなさいとか、自分の専門分野以外のお友達をつくり会話しなさいなど、およそ、患者のメンタルの状態を無視したようなアドバイスがまかり通っていました。しかし、「認知行動療法」の視点から改善への方策を提示するなら、現実での人とのかかわりをどう解釈するかの見直しをしていきます。それは本人の考え方が否定的であるから苦悩になるという見方です。「見捨てられ不安」「低い自己価値」があると、物事を悪意で受け止めたり、被害妄想的に受け止めてしまうので、そこに苦悩が生まれるのです。敵か味方か、善か悪かといった物事を二分割して白黒をつける思考のことを二分思考とか全か無かの思考といいます。認知行動療法では、白か黒かの考え方、ラベル化する考え方、自分を責める考え方、ねばならない考え方、肯定的なことを無視する考え方など、認知の歪みが、メンタルの不調を引き起こしていることを自覚させていくのです。

認知のゆがみを解消させるとパーソナリティ障害の症状が改善

これが認知行動療法が薬を使わない治療として優れている理由です。ある出来事が起きた際に、自動的に歪んだ思考をするクセが出来上がっているのが「パーソナリティ障害」の人なので、これを変えていくことが根本治療となるわけです。認知行動療法では、カウンセラーや医師の助けを借りつつ、自動思考による考え⇒認知の歪みの分類⇒前向きの考えと思考の変容を導くのです。欧米式の認知行動療法の方法よりももっと日本人に適した簡易な「言霊療法」を推奨している専門家もいます。自分と向き合い、討論するような従来型の認知行動療法よりも、もっと日本人のメンタリティに合致した方法。それが、自分の思考に引きずられない「念を継がない」東洋の知恵です。それに肯定的な希望に満ちた言葉を自分で使っていく練習を重ねて、自然に認知の歪みを治すのです。同じような指導はすでに理解のある多くの医師が実践しています。

パーソナリティ障害や、うつ病などが認知行動療法で改善する

パーソナリティ障害だけではなく、うつ病にも認知行動療法は有効です。うつを軽症のうちに完治させたい人だけではなく長年うつ病で苦しんでいる人にも突破口を開く方法として役立ててもらいたいものです。認知というのは、人それぞれです。同じ事象を観察しても、認知は人それぞれで違います。その違いを許容しつつも、自分を不幸にしてしまうような認知については、それを自覚して改めていくことがメンタルヘルスのために大切なのです。認知のゆがみには、「過度の一般化」「悲観的予言」といったものもあります。一つの事柄で失敗すると、ほかのすべてでも失敗するに違いないと思い込んでいく過度の一般化は、苦悩を生み出す認知のゆがみの代表です。悲観的予言はなんでも悪いほうに悪いほうに妄想が走っていくのです。最初から悪い結果を決めつけるのでたえず苦悩を抱えてしまいます。こうした認知のゆがみに気が付くことでそれを変えていくことも可能なのです。地道な訓練でパーソナリティ障害は解消できるのです。

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