パーソナリティ障害とカウンセラー

カウンセラーには不思議とパーソナリティ障害を持つ人が高い割合でみられるようです。
パーソナリティ障害を持つ人はそれを克服する過程で、人の心理に関心を持ち、自分の経験を世に活かそうとしてカウンセラーや心理セラピストを志したりするケースが多いのかもしれません。

自己愛性パーソナリティ障害のカウンセラー

自己愛性パーソナリティ障害の傾向のあるカウンセラーの中には、独断や我見を押し通す傾向がある人がしばしば見られます。このタイプの人は、断定的にものを言うのですが、その自信に満ちた態度や表現は、多くの人を信じこませるに十分なカリスマ性になるのでテレビに出たり、本を書いたりの引っ張りだこになるケースもしばしばです。自己愛性パーソナリティ障害タイプのカウンセラーは、多くの場合「好きなことだけすればいい」「ずるく生きればいい」といったように、「義」がなく自己中心な生き方を提唱しています。


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ところが、このタイプは、自分とは違う意見の人への寛容性がありません。そのため、反対意見を述べられると、激しい言葉で反論して、自尊心を守ろうとしてしまうために、相談者とのあいだに、好ましくない行き違いを生じることも多いようです。とあるケースでは、ある障害を持つクライアントに対し、そんな障害は存在しないと断言してしまうことで、そのクライアントの信頼を損なったというケースもあるようです。

パーソナリティ障害や発達障害や愛着障害などまだまだ研究段階のさまざまな疾患概念がありますので、そのカウンセラーさんが、ある障害を認めないのはご自由なことかもしれませんが、クライアントさんの信じるところを出発点として話をすすめていかないと、治癒を促進することはできません。ミルトン・エリクソン博士は、精神科医で催眠療法家でもありましたが、いかなる患者もその患者の信念の形を尊重してそこを出発点として、患者を導きました。
カウンセラーさんにはぜひご参考として頂きたいものです。


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依存性パーソナリティ障害のカウンセラー

依存性パーソナリティ障害を克服して、カウンセラーになる場合、その多くは奉仕の精神に富み、誠心誠意で患者に寄り添いながら、一緒に階段を上がろうとする理想的なカウンセラーになることが多いようです。このタイプのカウンセラーさんの場合は、ご自身の燃え尽き症候群への注意が必要になります。わが身を削り、利他の念から、日夜、孤軍奮闘して悩める人を救おうとしているカウンセラーさんが多いので、頭が下がる思いがしますが、ご自身が燃え尽きないためには、自分を癒すための方策やその時間の確保を忘れないで頂きたいものです。

強迫性パーソナリティ障害のカウンセラー

強迫性パーソナリティ障害の傾向があったものを修養と自己練磨で克服されてカウンセラーになるケースも多いようです。このタイプは規範意識がどうしても強いので、クライアントを型にはめがちです。融通無碍な自在性にやや欠けるので、一つの手法や一つのメソッドに固執する傾向があります。心理療法は日夜、研究されており、日進月歩であることはそのほかの医学などと同じです。やはり、新しい知識をたえず学び、心理療法の質をレベルアップさせることが大切になります。しかしながら、強迫性パーソナリティ障害の傾向があるカウンセラーさんの多くが、昔ながらの手法にこだわり、長年、やり方を変えようとせずに、活動されているようです。それでも一定のクライアントが救われているのは事実ですが、もし、さらなる研鑽、練磨を重ねるなら、もっとたくさんの悩める人を救う道も開けるのです。

まとめ

今回とりあげた三種類のパーソナリティ障害以外にもさまざまなタイプの障害を克服しながら、心理療法の道に入っておられるカウンセラー諸氏がおられます。これらの方々に深い敬意を表するものですが、クライアントの立場から見れば、自分が相談するカウンセラーを客観的に観察し、合わなければ、自分と相性が合うカウンセラーを探す、賢い消費者である必要があるといえそうです。

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