国の政策がパーソナリティ障害を増やしている

パーソナリティ障害の多くは、愛着障害を背景として発生している可能性が極めて高いことがさまざまな専門家によって指摘され始めてきています。それはつまり、愛着障害というものを亡くしていく努力こそが、パーソナリティ障害の増加を食い止めることでもあるのです。境界性パーソナリティ障害や自己愛性パーソナリティ障害の人が身内にいることで、家族も学校も職場も混乱し、患者もまた苦しみます。

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未熟母性と虚弱父性の夫婦の存在こそパーソナリティ障害の根源

愛着障害を起こす簡単な方法は、子供が生まれてから三才までの間、母親が働いて子供が保育施設に預けられていればよいのです。このような環境では子供は程度の差の問題で必ず愛着障害を抱えるように育ちます。その結果、子供の個性や資質や特性により、愛着障害が重度になるか、軽度で終わるか、その違いはありますが、愛着障害をかかえる子供が増えることは確実です。その愛着障害をもつ人々が生育する過程で、これもまた個性に応じて、ある人は、境界性パーソナリティ障害に、ある人は自己愛性パーソナリティ障害に、あるいはまた強迫性パーソナリティ障害となってあらわれていくのです。その子が大人になると未熟母性や虚弱父性の大人となり、子育てがまたうまくいかず、負の連鎖を次世代に受け継いでしまうことになります。

国の政策は母性の発達を妨害し愛着障害とパーソナリティ障害を多発させている

半世紀以上前、母親と子供の結びつきについての愛着という現象はまったく知られていませんでした。そのため、子供を母親に甘えさせることは結果的に子供を弱くするとも考えられていました。日本でも江戸幕府の三代将軍となった徳川家光が産みの母から引き離されて、育てられた結果、性格に異常な部分がみられたことが記録に残っています。イギリスの精神科医師ジョン・ボウルビイが、非行少年の施設での勤務をきっかけに、母性の喪失や不在によって子供が破壊的なダメージを負うことに気づきました。ジョン・ボウルビイは母性愛剥奪と、最初は表現していましたが、のちに愛着障害の用語や愛着理論を構築しました。

心の安全基地という概念が愛着障害への理解を深める

また、心理学者メアリー・エインワースが「心の安全基地」という概念を提唱し愛着障害についての基礎理論が構築されていったのです。今、日本におけるメンタル疾患や自殺、うつ病や引きこもりを減らす最善の道は、母親が三才までは赤ちゃんと一緒に24時間安全に暮らせるようにする政策を行うことです。こうすれば、愛着障害にかかる子供は減ります。それは、結果的にパーソナリティ障害のさまざまなタイプも減少させるのです。反社会性パーソナリティ障害なども減り、治安もよくなります。また離婚も減り、次世代の子供はさらに健全な精神を持つようになるでしょう。

政府は今すぐ0歳児保育の中止を法律で定めるべき

それなのに、政府が進めているのは、3歳未満の幼児を保育施設に預けることを促進する政策です。恐ろしいことに、その政府を動かしているのは世論であり、大新聞やテレビ、そこでコメントしたり、評論する大学教授や評論家の無知蒙昧の妄言なのです。日本という国の社会を不安定化し、社会の基盤を壊す簡単な方法が、0歳児保育であり、その普及により愛着障害を増やし、パーソナリティ障害を大量に作り出すことなのです。日本国民は自滅のための政策を後押ししている愚かさに気が付く必要があります。カナダの統計では、0歳児保育を受けた子と、幼稚園から集団保育された子との成育後の状況を調べたところ、少年犯罪の発生率は、0歳児保育を受けた保育園児に多かったとの結果も出ているのです。

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